朝、今敏監督が亡くなったって記事を見て「そんな馬鹿な」と
とりあえず牛乳ガブ飲みしてそのまま吐き出すぐらい動揺しつつ会社行って、
帰ってきたら「誤報でしたー☆」ってのをずっと願ってたのに、
今さっき2chで今敏本人が書いたらしい読み応え満点の遺書を読んでしまい
その望みも打ち砕かれた。

最初に記事を読んだ直後にnagireoさんからメールが来て、「多分そうだろうな」と思ったらやっぱりこの件に関してのメールで、nagireoさんはメールの最後に「早すぎるだろう」って書いてて、俺も「早すぎる」って返したけど、多分、今敏好きな人はみんなそう思うだろう。早すぎるって。

もう何度も言ってると思うけど、俺は今敏本人はそんなに好きじゃない。作品は尖り過ぎだし、口は悪いし、何より俺が一番好きなのは彼が馬鹿にしていた王道少年漫画のような作品だから。
それでも今敏監督は、今の萌え全盛のアニメ業界に絶対迎合しない、そしてアニメ業界に絶対必要な人だったと思う。「アニメは芸術」とか「アニメは哲学」とかしゃらくさいと思うけど、今敏作品はそういう風に論じたり、楽しんだりするのもありかなと思わせてくれたぐらい。

声優の使い方も素晴らしかった。
妄想代理人で出てきた川津はラオウやセンベエさんと同じぐらい内海賢二の魅力を発揮させたキャラクターだと俺は思ってるし、水樹や能登といったアイドル寄りの声優を使わせてもその声優の醜い面、怒りや恐怖を切り取り、吐き出させるような、おそらくもう二度と使わないだろう演技の引き出しを開けて見せてくれた。

今作ってる映画を完成させる事ができず、後進を育てる時間も与えられず、本人は悔いが残って仕方なかっただろう。熱心なファンはこの世の終わりのような気分だろう。
俺は、なんというか、なんだろう。
ホウ統が死んだ時の劉備はこんな感じだったんだろうか。
アニメ業界に孔明がいればいいのだが。押井なのか。ヤマカンはないな。
まあ誰が孔明でもいいけど、「もしホウ統が生きてたら」って言われ続けてるように、これからずっと「今敏が生きてれば」って思うんだろうな、俺は。

今敏監督のご冥福をお祈りします。

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千年女優と妄想代理人のDVD借りてこようかと思ったけど、今めちゃくちゃ借りられてるんだろうな。みんな流されやすいから。俺を含めて。

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