もうエロゲーガチレビューなんてしない
槇原敬之的意味で。

フォフォフォさんが更新してないのが気になるし、いっそのこと俺もバックレて「ベンさん一人でエロゲーガチレビューしてるwwwどんだけエロゲー好きなんすかwwwプギャー!」とかしようかと思ったけど、ベンさん自身が魔王になって俺達を殺しに来たら嫌だから、ちゃんとレビューしよう。

まだまとめ切れてない感はあるけど、もうタイムアップだから仕方なす。
というワケで仕切り直すぜ。

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遂にこの日がやってきましたね。
フォフォフォさん、ベンさん、そしてやったさん・・・・・・
喰らえ!俺のガチ!

エロゲーガチレビュー第三章 ~やったゲー編~
『もしも明日が晴れならば』

あ、ネタバレ含むんで、ニシヌラ幹部は読まないで。
一応、核心の部分はぼかすけど・・・・・・

・あらすじ
物心つく前に母親を亡くし、父との二人暮しを送っていた少年・一樹の家にある日突然、明穂とつばさという二人の姉妹が訪ねてくる。聞けば、事故で両親を失った二人を遠い親戚である一樹の父が引き取ることになったのだという。その日から10年近くもの間、一樹・明穂・つばさの三人はまるで本当の兄妹のように仲良く暮らしてきた。やがて姉の明穂に想いを寄せるようになった一樹はある年、学園の夏休みを目前に控えた日に明穂に告白し、晴れて二人は恋人同士となる。

だがその数日後、明穂は突然の病に冒されあっけなくこの世を去ってしまう。絶望に打ちひしがれ、空虚な夏休みを過ごした一樹。やがて新学期を迎え、つばさと二人で新たな学園生活を始めることとなった一樹であったが、彼はその日から時々死んだはずの明穂の幻影を目にするようになる。…否、それは幻影などではなく、一樹とつばさに会うため再びこの世に舞い戻ってきた明穂自身の幽霊だった…。

要するに「死んだ恋人が幽霊になって戻ってくる」というよくある話です。
身も蓋もないですが、解りやすい方がいいでしょ?
今作では、特に死んだ恋人やその妹の心情描写に焦点を絞っており、
ガチンコ純愛泣きゲーって感じです。コレが、やったゲーというものか・・・・・・

さて感想ですが

・シナリオ
良かったです。
正直、最初は「泣きゲェー?半笑いでやり通してやんよ!?」ぐらいの気持ちだったんですが、終盤はスンスン鼻を鳴らしつつプレイしてました。

死んだ恋人が戻ってきた事による幸せ。でもそれは偽りの幸せであり、ずっと一緒にいる事はできないと解っている儚さ。また、大切な人の死を一度は受け入れようとしたのに、それができなくなってしまった事による困惑。
そういうのをしっかり描けていたと思います。

ただ、楽しめた反面、苦痛に感じた所も。
やはり「恋人の死」というのはどう描いても絶望感漂うテーマであり、それを軽減するような笑いやエロが少なかったので全体的に重々しさを感じてしまいました。
もう少しギャグが多くても良かったような・・・・・・
冒頭にヒロインが死んでしまうという悲劇から始まるゲームだからこそ、笑わせて涙を拭かせ、地に足をつけさせて欲しかった。
それにヒロインとは恋人同士なんだし、幽霊とはいえ触れ合えるんだし、二人きりの状況も多いんだから、もうちょいエロ入れてもええやん?キスすら全然ないしさぁ。エロゲーの意義をもう一度見つめ直して欲しいね!
まあ、こうした批判は筋違いというか、この作品はきっとコレでいいんでしょう。
ギャグもエロも重要ではないんでしょう。俺の嗜好とは少し違った、それだけの話ですね。

・システム
フォフォフォさんによると世間的には評判悪いみたいだけど、特に良くも悪くもなかったような。
前回のフィギュアヘッドが酷すぎたからそう感じるのだろうか?いや、こんなもんでしょう。

・音楽
挿入歌が良かった。使い方も、曲自体も。
ただ切なすぎるから、後で聞き直したくはないね・・・・・・

・エロ
ナメてんの?エロゲーナメてんの!?ってぐらいの薄さ。
1章につき2カットは入れろ!それができないならエロゲーを名乗るんじゃねぇッ!カァッッ!
ごめん、ちょっと熱くなった。
まあエロシーンが見たくなるほどのゲームだったって事にしておこう。

・キャラクター
全体的に良かった。個別に見ていくと

★明穂
ヒロイン1。メインオブメインヒロイン。冒頭にて主人公の恋人になった直後に死んでしまうが、未練から幽霊になってカムバックを果たす。
2006年の某エロゲーヒロインランキングのチャンピオンだけあって、俺も割と好きになってしまった。いつか消えなければならない事を自覚しながらも明るく可愛く振舞うところは良かった。立ち絵を動かし、フワフワ浮いてる幽霊秋穂の立ち居地を演出しているのも面白い。
全体的に重々しい話の中で、このキャラの明るさには救われたし、だからこそ彼女がいつか消えてしまう事が一層怖くなった。彼女のおかげで物語に感情移入をする事ができた。上手いなぁ。
ラストの落としどころも、この手のシナリオとしては良かったと思う。しっかり物語に決着をつけつつ、ちゃんと救いもあった。某鍵ゲーもこういう終わり方だったら・・・・・・
しいて不満をあげるなら、このキャラが無敵すぎるせいで、どのキャラのルートに進んでもこのキャラが持ってってしまっている感があるかなぁ。このゲームは明穂の為のゲームだね。

★つばさ
ヒロイン2。明穂の妹。
恋のライバルである姉が死んだ直後から「お兄ちゃん、一緒にお風呂入ろ♪」と主人公を誘惑してくる後世畏るべしリトルビッチ。
姉が戻ってきた事に対しては喜びつつも複雑な思いがあり、主人公とのデートを邪魔されると「お姉ちゃんなんて戻ってこなければよかったのに」と罵ったり、物語を嫌な方向に捻じ曲げてくれる。親友の珠美に対しても「お兄ちゃんに酷い事言わないで!」「お兄ちゃんを誘惑しないで!」と大暴れ。作中で一番いい性格してる。ただこのキャラもしっかり心情が描けているので、このキャラ自体への嫌悪感はない。
物語的には、このキャラのルートもアリだとは思うが・・・・・・
明穂が強キャラすぎる為に、主人公からもプレイヤーからも選ばれないという、ある意味セカンドヒロインとしての役割を演じきったキャラかもしれない。

★千早
ヒロイン3。学園の木に宿る疫病神。
こっそり主人公を見守り、想いを寄せていたが、宿り木の下で(つまり目の前で)主人公が明穂に告白するのを見せつけられた為、嫉妬が爆発し、ついつい明穂を呪い殺してしまったらしい。ついついなら仕方ないね。
全ての元凶ではあるが、中盤のヒロイン姉妹による修羅場など重々しい雰囲気の中で一人ドジっこ萌えを振りまき、和ませてくれる癒し系なので許す。パンツはいてないし。
ただこのキャラのルートに進むのはなぁ。俺はそこまで割り切れないよ。

余談だけど、やったさんオススメの3本からあえて俺がこのゲームを選んだのは
公式サイトを見た時にこのキャラの声優が柳瀬なつみなのを知ったからなんだけど
やはり聞いてるだけで勃起するいい声だった。
これ書いたら「調べてから選ぶなんて卑怯者!」とフォフォさん&ベンさんに罵られるかもしれないけど、まあ声優なんてパッケージからでも解るんだから許してよ。

★珠美
ヒロイン4。つばさの親友で鬼退治を生業としている巫女。いわゆる魔物を狩る人。
疫病神である千早や怨霊と化した実とFateみたいな演出のバトルを繰り広げたりして作品の厨度を底上げしてくれる。
他の三人は攻略するまでもなく主人公に惚れ込んでいる中、主人公になかなか靡かない貴重な存在だが、実はガチレズでつばさが好きというアクロバティックな展開はどうかと思う。まあ男嫌いな所も含めて一番攻略したくなるキャラではあった。
あんまこういうの言いたくないんだけど、エロシーンは一番興奮した。
物語的にはヒロインとして攻略できる必要はない気もするけど、俺的には必要なキャラ。

★綾乃
おまけヒロイン。主人公の女友達で、明穂の友達でもあったのだが、
さりげなく主人公に想いを寄せていたようで、終盤に泥棒猫と化す。
オマケとはいえ、こいつのエンドはいらねぇだろ・・・・・・ただのサブキャラで良かったのに。

●実
サブキャラ。交通事故で死亡後、明穂のように幽霊となるショタっこ。
たった一人の肉親である父親に構って貰えなかったのを未練としており、後に暴走して父親を殺そうとする怨霊となる。父親とのエピソードは結構泣けるし、物語的にも幽霊の持つ業や危うさを再確認させる重要なキャラであるが、エロゲー的にはどうでもいい。

●一樹
主人公。思いやりのある性格。気持ち悪いほどに。
・優しくて頭の回転が速い
・でも女の子の気持ちには鈍感で、優柔不断
というエロゲー主人公の初期装備的なアイデンティティしか持たない為、
このキャラ自体には魅力を感じず。まあ、これでいいんだろうけどさ。

点数をつけると。
シナリオ 8.5点(9点でも良かったが、重々しさが好みではないんだよなぁ)
音楽   8点(挿入歌は名曲。他はそこそこ)
システム 7点(こんなもんだろう)
エロ   6点(もう少し頑張って欲しかった)
キャラ  9点(メインヒロイン4人はどれも魅力的。特に明穂はレベル高し。)
総合   8.8点(久しぶりにいいエロゲーをプレイさせて貰った)

総評。
今までプレイしてきたエロゲークロスレビューのゲームの中では
ダントツの良シナリオの良ゲーだと思います。
個人的には、1,2回のガチレビューで最高点をつけた『遥かに仰ぎ~』より上です。

2006年の様々なエロゲーランキングでトロフィーを獲得しているらしく、にも関わらず出荷本数が少ない&既にロットアップしているのでプレミア化しているらしいですが、俺みたいに興味のなかった奴がプレイできて、プレイしたい人がプレイできないとしたら悲しいですね。
このゲームはもっと世に知られていいと思うし、こういうゲームこそコンシューマーに移植とかするべきじゃないかなぁ。

最後に一言。
やったげー最高。

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久しぶりにガチになってしまった。
そして意外に当たりだったので心変わりしてしまった。

もし君に一つだけ強がりを言えるなら
もうエロゲーレビューなんてしないなんて
言わないよ絶対

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